営業職で転勤したくない人へ|転勤を避ける現実的な方法と会社選び
「営業職には転職したい。でも、転勤はしたくない」
と悩んでいませんか。
家族や住まい、慣れた生活環境を守りたい人にとって、転勤は簡単に受け入れられるものではありません。一方で、営業職は会社の拠点や事業展開によって、将来的に転勤が発生することがあります。
“営業おじさん”です。元採用面接官として、これまで100人以上の営業志望者と向き合ってきました。

この記事を読めば、営業職で転勤が起こる仕組みを理解したうえで、転勤したくない自分がどの会社を選び、入社前に何を確認すべきか判断できるようになります。
✅ この記事を読むメリット
- 営業職で転勤が起こる理由がわかる
- 転勤しやすい会社の特徴がわかる
- 転勤を避けたい人の現実的な選択肢がわかる
- 入社前に確認すべき条件がわかる
転勤したくないからといって、営業職を諦める必要はありません。まずは、どのような会社で転勤が起こりやすいのかを順番に見ていきましょう。
営業職は転勤が多い?まず知っておきたい現実

営業職は転勤が発生しやすい職種の一つ
営業職は、転勤が発生しやすい職種の一つです。
営業担当者は顧客のいる地域ごとに必要になるため、複数の支店や営業所を持つ会社では、別の拠点へ配置されることがあります。
特に転勤が起こりやすいのは、次のような会社です。
実際に、国内転勤の赴任先では営業職の割合が高いという調査結果もあります。
直近の国内転勤者の赴任先職種では、営業職が28.2%で最も高い割合でした。
ただし、営業職に就けば必ず転勤するわけではありません。転勤の可能性は、職種だけでなく勤務する会社によって変わります。
すべての会社が転勤を前提としているわけではない
転勤がほとんどない会社も一定数あります。
会社による違いを整理すると、次のようになります。
- 全国展開する会社は、遠方へ転勤する可能性がある
- 地域内で展開する会社は、異動範囲が限られやすい
- 一つの拠点だけで営業する会社は、転勤が起こりにくい
- 勤務地限定正社員は、転勤する地域が限定されている
大手企業でも、勤務地を限定した採用区分を設けている場合があります。一方、入社時の勤務地が希望どおりでも、将来の勤務地まで保証されているとは限りません。
そのため、現在の配属先と将来の転勤可能性は分けて考える必要があります。
営業職だから転勤を避けられないのではなく、会社の拠点数や事業エリア、雇用条件によって差があるということです。
転勤が起こりやすい会社・起こりにくい会社の違い
| 比較項目 | 転勤が起こりやすい会社 | 転勤が起こりにくい会社 |
|---|---|---|
| 事業エリア | 全国・複数地域 | 地域限定 |
| 拠点数 | 支店・営業所が多い | 単一拠点または少数 |
| 事業状況 | 新店・新拠点を拡大中 | 商圏が固定されている |
| 採用条件 | 勤務地の変更範囲が広い | 勤務地限定・転居を伴う転勤なし |
| 将来の異動 | 遠方への転勤もあり得る | 通勤圏内に限られやすい |
転勤には期間限定の場合もある
転勤は、一度異動したら元の地域へ戻れないものとは限りません。
- 一時的な欠員の補充
- 新しい拠点の立ち上げ
- 別の地域での経験を積むための異動
- 支店長や責任者としての配置
数年後に元の地域へ戻る前提の転勤もあれば、期間が決まっていない場合もあります。また、新拠点の責任者に選ばれるなど、昇進やキャリアアップにつながる転勤もあります。
ただし、転勤したくない人にとっては、理由が前向きでも生活拠点が変わる負担は同じです。
転勤について考えるときは、単に「ある・ない」だけでなく、
- 転居が必要か
- どの地域へ異動する可能性があるか
- 期間が決まっているか
- 元の勤務地へ戻れる可能性があるか
まで分けて考えることが大切です。
営業職でも、転勤の有無や内容は会社によって異なります。転勤が不安でも、まずは実際の条件を知ってから判断しましょう。

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営業職に転勤が多い理由と転勤しやすい会社の特徴

全国に支店や営業所がある
全国に拠点を持つ会社では、地域ごとに営業担当者が必要です。退職や休職で欠員が出れば、別の拠点から社員を異動させることがあります。
転勤の可能性を判断するときは、会社の規模だけでなく、次の点を確認します。
- 支店や営業所の数
- 拠点がある地域
- 海外拠点の有無
- 営業職の配置人数
大手企業でも拠点が少なければ転勤は限られます。反対に、会社の規模が小さくても複数地域に店舗や営業所があれば、転勤の可能性はあります。
事業拡大や新拠点の開設で人材が必要になる
会社が成長して新しい地域へ進出すると、立ち上げを任せられる社員が必要です。営業経験者が、新拠点の中心人物として選ばれることもあります。
事業拡大に伴う転勤には、次のようなケースがあります。
このような転勤は、単なる穴埋めではありません。責任者候補として選ばれる場合は、昇進や待遇改善につながる可能性もあります。
ただし、入社時に転勤がなかった会社でも、事業が拡大すれば将来の勤務地が増えることはあります。
人材育成や適材適所のために異動させる
企業が転勤を行う主な目的の一つが、人材育成です。同じ地域や顧客だけを担当するよりも、異なる市場を経験させた方が、営業としての対応力を高められると考える会社があります。
- 異なる顧客層を経験させる
- 別の上司や組織で働かせる
- 将来の責任者として経験を積ませる
- 適性に合う拠点へ配置する
この場合、期間を決めて赴任させ、経験を積んだあとに元の地域へ戻すこともあります。
本人にとっては負担でも、会社側は長期的な育成や適材適所を目的としている場合があります。
管理職になると転勤の可能性が高まりやすい
営業担当者として働いている間は勤務地の希望が通っていても、管理職になると状況が変わることがあります。
会社は支店長や営業所長を、必要な拠点へ配置するからです。
- 業績が低迷する拠点の立て直し
- 新拠点の営業組織づくり
- 若手営業の育成
- 支店や営業所の責任者
一方、特定地域で高い売上をつくる営業担当者は、顧客との関係や実績を理由に、現在の勤務地へ残れる場合もあります。
ただし、売れる営業なら必ず転勤を断れるという制度上の保証はありません。勤務地の希望がどこまで考慮されるかは、会社の方針や雇用条件によって異なります。
転勤には会社側の理由があります。なぜ転勤が起こるのかを知れば、自分が受け入れられる会社かどうかを判断しやすくなります。

👇営業会社へ入社した後の働き方や、入社前とのギャップが不安な方は、次の記事も参考にしてください。
転勤したくない人が営業会社を選ぶときの判断基準

求人票の「就業場所の変更の範囲」を確認する
転勤したくない人は、現在の勤務地だけでなく、入社後に勤務する可能性がある場所まで確認する必要があります。
求人票では、次の項目を見てください。
2024年4月から、求人を募集する企業は、将来変更される可能性がある就業場所の範囲も明示する必要があります。
求人募集時には、就業場所について「雇入れ直後」と「変更の範囲」の明示が必要です。
「東京支店」と書かれていても、変更の範囲が「会社の定める事業所」となっていれば、別の地域へ転勤する可能性があります。
反対に、「転居を伴う転勤なし」「勤務地の変更なし」と明記されていれば、転勤を避けたい人にとって判断しやすい求人です。
「転勤なし」の言葉だけで判断しない
求人票に「転勤なし」と書かれていても、表現によって意味が異なります。
- 当面は転勤なし
- 原則として転勤なし
- 将来的に転勤の可能性あり
- 本人の希望を考慮する
- 全国の事業所へ異動する場合がある
「当面」や「原則」は、将来の転勤まで否定する言葉ではありません。「本人の希望を考慮する」も、希望どおりになる保証ではありません。
転勤を避けたい場合は、勤務地限定正社員や地域限定社員など、働く地域が契約上限定されている求人を優先します。
勤務地限定正社員とは、転勤する範囲が限られている、または転居を伴う転勤がない正社員のことです。
転職エージェントに転勤の範囲と実績を確認してもらう
求人票だけでは、実際の転勤頻度や対象者まで分からないことがあります。
その場合は、応募や面接へ進む前に、転職エージェントを通じて確認してもらう方が安心です。
確認してもらう内容は、次の4点です。
- この営業職で転居を伴う転勤はありますか
- 転勤する場合はどの地域が対象ですか
- 過去に転勤した人はどのくらいいますか
- 転勤期間や元の勤務地へ戻る目安はありますか
転職エージェントなら、企業の採用担当者へ直接確認できるほか、過去の応募者や入社者から得た情報を持っている場合もあります。
また、自分では聞きにくい内容でも、入社条件の確認として代わりに聞いてもらえます。
転勤がどうしても難しいなら、面接を受ける前に確認するべきです。条件が合わない企業の面接を受けても、求職者と企業の双方にとって時間の無駄になります。
また、面接は自分の希望ばかりを伝える場ではありません。条件確認は転職エージェントに任せ、面接では自分を採用するメリットや入社後の貢献を伝えることが大切です。
ただし、転職エージェントの説明だけで判断せず、最終的には労働条件通知書や雇用契約書でも確認してください。
労働条件通知書まで確認してから入社を決める
転職エージェントから説明を受けても、口頭の確認だけでは入社条件が確定したとはいえません。
内定後は、労働条件通知書、または労働条件が明示された雇用契約書で、次の内容を確認します。
分からない表現があれば、署名する前に採用担当者へ確認してください。
ただし、転職エージェントの説明だけで決めず、最後は自分で書面を確認することが重要です。
転勤したくないという希望は、入社前だからこそ確認できます。曖昧なまま決めず、長く安心して働ける条件を選びましょう。

👇ブラック営業を避けて、未経験でも安心して相談できる転職エージェントを知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
【体験談】3年8カ月で6店舗を経験して分かった転勤の現実

多くの社員は転勤を避けたがっていた
私は、事業拡大の真っただ中にあったリフォーム会社で3年8カ月働きました。
その間に、人員が不足している店舗の応援、新店舗の立ち上げ、管理職になるための研修などを経験し、短期間で6店舗を回りました。
ただ、私のように転勤を気にしない人はほとんどいませんでした。多くの社員は、家族や生活の事情から転勤を避けたいと考え、打診されたときにどう断るかを悩んでいました。
ある新店舗のオープン時には、責任者候補として私ともう一人の社員が挙がりました。
その社員には妻と子どもがいて、地元を離れたくない事情がありました。二人きりになったとき、面と向かってこう頼まれました。
「頼む。あなたが行ってくれ」
私は勤務地に強いこだわりがなかったため、その場で引き受けました。頼まれごとを断れない性格だったことに加え、仕事そのものが好きだったからです。
私にとって転勤は、まだ会ったことのない優秀な営業マンと働く武者修行のようなものでした。
実際、店舗が変わるたびに、
- 異なる地域の顧客と接する
- 新しい上司や営業マンの仕事を学ぶ
- 店舗ごとの営業方法の違いを知る
- 新しい環境で人間関係を築く
といった経験ができました。
仕事の成長だけで考えれば、転勤は間違いなく大きな機会になります。
一方で、転勤したくない理由は人それぞれです。家族、住まい、介護、子どもの学校など、簡単には動かせない事情もあります。
また、転勤の可能性があると分かっていても、転職活動が長引き、条件を妥協して入社する人もいるでしょう。その会社で転勤を打診される可能性もあります。
仕事では、すべてを自分の思いどおりにできるとは限りません。
どうしても転勤を避けられない状況になったときは、環境の変化も含めて自分の仕事として向き合う考え方もあります。新しい土地で成果を出し、働きやすい環境を自分でつくることも、営業で身につけた力を活かす一つの方法です。
転勤を受け入れるかどうかに、誰にでも当てはまる正解はありません。
ただ、転勤することになったとしても、それまでの生活がすべて失われるわけではありません。新しい顧客や仲間との出会いが、営業としての成長につながる可能性もあります。
転勤したくない人の気持ちはよく分かります。身も蓋もありませんが、一番手っ取り早いのは、勤務地の希望を聞いてもらえる立場になることです。管理職を選ばず、プレイヤーとして高い成績を出し続ければ、勤務地について交渉できる余地は大きくなります。

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まとめ|営業職で転勤したくない人は入社前の確認が重要

転勤なしで働くなら求人条件を曖昧にしない
- 営業職は転勤が発生しやすい職種の一つ
- すべての会社が転勤を前提としているわけではない
- 「当面転勤なし」「原則転勤なし」は将来の転勤を否定する表現ではない
- 求人票では「就業場所の変更の範囲」まで確認する
- 転勤が難しい場合は、面接前に転職エージェントへ実態を確認してもらう
- 内定後は労働条件通知書などの書面で最終確認する
転勤したくない人は、入社後に断るのではなく、応募前に条件の合わない会社を除外することが大切です。勤務地が限定された求人を選び、曖昧な条件を残さないようにしましょう。
転勤したくないという希望は、営業職を諦める理由にはなりません。条件を事前に確認し、安心して長く働ける会社を選んでください。

自分だけで転勤の実態を確認するのが難しい場合は、営業職に強い転職エージェントへ相談し、条件に合う求人だけを紹介してもらいましょう。
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